トイレはタンクレスがいい?
トイレに窓はいるのか?
収納はどれくらい必要?
トイレづくりで後悔するポイントは?
家づくりをする上でトイレをどういった作りにするのか悩むところです。家族全員が毎日使用するところですので、快適に過ごせる空間にしたいですね。
後悔しないトイレづくりをするには、後悔ポイントをしっかりと把握して対策することが大切です。
本記事では家づくりの中でもトイレのよくある後悔ポイントと対策についてご紹介していきます。
よくあるトイレの後悔ポイント5選
1.窓の設置
トイレに窓を設置することにより光を取り入れることが出来るので、日中は電気をつける必要が無く節電の効果があります。また、トイレの使用後や掃除をする際に室内を素早く換気することが出来ますし、圧迫感を緩和することも出来ます。メリットがある窓ですが、実際に設置してみると後悔するポイントがあります。
1.窓の後悔ポイント
①防犯性が悪くなる
②プライバシー対策が必要
③断熱性能が下がる
④掃除の手間
1-①防犯性が悪くなる
トイレの使用後や掃除をする際に窓を開けっぱなしにすることにより防犯性が悪くなってしまいます。うっかり窓を閉め忘れることにより空き巣の被害に遭うことも考えられます。
1-②プライバシー対策が必要
窓の設置位置や大きさにもよりますが、大きな窓を設置した場合、窓にシルエットが写ってしまうため、目隠しシートやカーテン、ブラインドを付けるなどプライバシー対策が必要になります。
1-③断熱性能が下がる
窓は壁に比べ断熱性が低いため、大きな窓を設置すると外気の影響を受けやすくなります。寒いトイレは憂鬱になりますし、リビングとの温度差でヒートショックが起こる危険性が高まります。
1-④掃除の手間
窓のサッシなど凹凸部分に埃が溜まるため、掃除に手間が掛かります。また、外壁側の窓の上にひさしがない場合は雨垂れの跡が付くので、定期的な外壁掃除も必要になります。
対策
✔︎採光が必要ない方は窓の設置は不要
✔︎窓を設置する場合は大きな窓は避ける
✔︎FIX窓・滑り出し窓を選択する
窓の必要性は人によって感じ方が変わってくるかと思います。
採光が必要ないと感じる方は上述した後悔ポイントを回避するために窓を設置しないことも選択肢の一つです。換気面を心配される方がいらっしゃるかもしれませんが、窓を設置しなくても換気扇や24時間換気システムにより十分に空気の入れ替えをすることは可能です。
採光が必要性だと感じる方は断熱性の高い小さな窓を高い位置や外から中が見えにくい位置に設置することにより防犯性やプライバシー性を高め、光を取り入れることが可能です。
窓が小さいので外気から受ける影響も最小限で済みます。
設置する窓をFIX窓(はめ殺し窓)にすると開閉することが出来ないので気密性•防犯性が高くなります。
新鮮な空気を取り入れたいと考える方は滑り出し窓を設置することにより空気の取り入れが可能な上、引き違い窓の様な他の開閉式の窓よりも気密性を高くすることが出来ます。
FIX窓、滑り出し窓共に凹凸が少ないので、掃除の手間も軽減出来ます。
我が家は明るいトイレの方が良いと思い大きな滑り出し窓を設置しました。ガラスは中の様子が見えにくいように型ガラスにしていますが、シルエットが写ってしまうので目隠し用のシートを貼っています。
日中は電気を点けなくてもいいくらい光を取り入れることは出来ますが、やはり防犯性が悪くなる点とプライバシー対策が必要な点から小さな窓を設置するか窓を無くすべきだったと後悔しています。
2.手洗いの設置
タンクレストイレを設置した場合、トイレ内に手洗いを設置することを考える方は多いと思います。手洗いの下を収納に利用したり、綺麗な手でドアノブやスイッチを触れるなどメリットがありますが、実際に使用してみると後悔するポイントがあります。
2.手洗いの後悔ポイント
①水が飛び散る
②掃除に手間が掛かる
③コストが掛かる
2-①水が飛び散る
トイレ内の限られたスペースに手洗いを設置するため、シンクの大きさが小さくなり水が飛び散ってしまいます。床を拭く手間が掛かりますし、床の材質によってはシミや劣化の原因になります。
2-②掃除に手間が掛かる
水回りの設備が増えることにより掃除の手間が増えてしまいます。手洗い自体の掃除もそうですが、付属する配管など掃除箇所が多くなりトイレ掃除が憂鬱になります。
2-③コストが掛かる
当たり前のことにはなりますが、手洗いの設置には追加コストが掛かります。物にもよりますが、我が家の場合はサンワカンパニーの手洗いを設置し、10万円程度の費用が掛かりました。
対策
✔︎床材はクッションフロアを選択する
✔︎手を拭くタオルは手洗いの真上に設置
✔︎トイレの外に手洗を設置する
手洗いをトイレ内に設置する場合、水の飛び散りを防ぐことは難しいため、床材は水に強く掃除がしやすいクッションフロアにすることをおすすめします。水に弱いフローリングはシミや劣化の原因になるため、極力避けた方が無難です。
手を洗った後に手を拭くタオルまで距離があると水滴が床に落ちてしまうのでタオルの設置位置は手洗いの真上がベストです。
また、間取りに問題がなければ、トイレを出て直ぐのところに手洗いを設置する方法もいいかもしれません。
手洗いを外に出すことでトイレを広く使えますし、収納スペースを作ることも可能です。家の中に洗面所とは別に手洗いがあることにより、帰宅後、洗面所を家族が使用していても手を洗うことが可能ですし、来客がある場合でも生活感が出る洗面所を見せずに手を洗ってもらうことが出来ます。
我が家はトイレ内に手洗いを設置し、床材はクッションフロアにしました。
やはり水滴が床に落ちることがあるので床材はクションフロアにして良かったと思います。トイレ内に手洗いを設置したことに後悔はしておりませんが、間取りに余裕があればトイレを出て直ぐのところに手洗いを設置すれば使用方法が広がり便利だったと思います。
3.コンセントの位置
トイレ本体や手洗いなどの設備面に意識が行きがちで見落としてしまうのがコンセントです。設置する位置によって後悔するポイントがあります。
3.コンセントの後悔ポイント
①設置位置によってコードが目立つ
②設置位置によって掃除がしにくい
3-①設置位置によってコードが目立つ
よくあるケースはコンセント位置をトイレ側面の壁に設置してしまいコードが目立ち、見た目が悪くなることです。
3-②設置位置によって掃除がしにくい
見た目が悪くなるだけでなく、トイレを掃除する際にコードが邪魔になるので掃除毎にコードを抜き差しする手間が発生してしまいます。
対策
✔︎コンセント位置はトイレ背面の壁へ
✔︎コンセント位置を図面で確認
✔︎コンセント位置を担当者に確認
コンセント位置はトイレ背面の壁に設置することにより、目立たなくなりスッキリした印象になります。位置が間違ってないか図面でしっかり確認するようにしましょう。
我が家は1Fと2Fに一つずつトイレを設置しています。コンセント位置は1Fはトイレ背面の壁ですが、2Fのトイレはトイレ側面の壁になってしまいました。図面ではトイレ背面の壁だったのですが‥。間違いが無いように担当者にしっかり確認するようにしましょう。
4.収納
トイレットペーパーや掃除道具、生理用品などトイレで使用するものは多いです。それらの収納をトイレ内に設置することによりトイレ外の収納にものを取りに行く手間を無くせますし、トイレ内をスッキリ見せることが出来ます。
狭い空間なので収納方法は皆さん悩まれるところだとは思いますが、設置位置や大きさを間違えて後悔することがあります。
4.収納の後悔ポイント
①収納が足りない
②収納が使いづらい
4-①収納が足りない
デザインを重視したり、トイレを広く使いたいと思いトイレ内の収納を無くしたり減らし過ぎた場合、トイレ外の収納にトイレットペーパーや掃除道具、生理用品などを取りに行くのが面倒になり、最低限の収納はトイレ内に確保すべきだったと後悔することがあります。
4-②収納が使いづらい
トイレを広く使いたいと思い、高い位置に収納を設置した場合、上段部分に手が届かず使いづらいと感じることがあります。
対策
✔︎必要最低限の収納は確保する
✔︎高い位置への設置は避ける
トイレットペーパーや掃除道具、生理用品などの最低限のストックはトイレ内に収納出来るようにすると便利です。トイレ内のストックが減ってきたらトイレ外のストック場所から補充する方法にすることにより紙切れにも困りませんし、取りに行く手間も少なくて済みます。
また、高い位置では収納が使いづらい上に圧迫感もあるので、手が届く範囲に埋め込み棚やニッチ収納を設置したり、トイレ裏に棚を設置することによって狭くならないスッキリした収納を作ることが出来ます。
我が家はトイレの裏に棚を設置しています。
必要最低限の収納が可能ですし、見た目もシンプルになるので気に入っているポイントです。
5.タンク付きトイレの設置
タンク付きタイプにすることにより停電時でも使用が可能ですし、断水した場合でもタンクに水が溜まっているため、一回だけは水を流すことが出来ます。手洗いが付いているので水を流す毎に手を洗うことも出来ますし、タンクレスタイプと比べコストを抑えることも出来ます。このようにメリットのあるタンク付きトイレですが、使用してみると後悔するポイントがあります。
5.タンク付きトイレ後悔ポイント
①タンクレスに比べ見た目が劣る
②スペースを取る
③掃除がしにくい
④連続して水を流せない
5-①タンクレスに比べ見た目が劣る
やはりタンクレストイレのスッキリしたデザインに比べるとタンク部分が増えることにより見た目が重たくなり、デザイン性が劣ってしまいます。友人宅のデザインされたトイレを見て、タンクレスにすれば良かったと後悔することはよくあるケースです。
5-②スペースを取る
一般的なタンク付きトイレはタンクレスタイプに比べ奥行きが10cm程度必要になり、タンク部分の高さも50cm程度は高くなるので、スペースを取り空間が狭くなってしまいます。
我が家は1Fはタンクレス、2Fは従来よりもコンパクトタイプのタンク付きトイレを設置しましが、それでもタンク付きトイレの方が奥行き3cm、タンク部分の高さ50cmタンクレスタイプよりもスペースが必要になっています。
5-③掃除がしにくい
手洗いとタンクの面積増えるのでが掃除する箇所が増えてしまいます。便器との繋ぎ目部分の凹凸は埃が入りやすく掃除に手間が掛かりますし、トイレの裏を掃除する際、タンクが邪魔になり掃除がしにくくなります。手洗いからタオルまで距離があるので床に水滴が落ちてしまい床を掃除する手間も掛かります。
5-④連続して水を流せない
タンク付きトイレはタンクに水を溜めてから流すので、一回水を流すとタンクに水が溜まるまで流すことが出来ません。家族が多いご家庭では朝のトイレラッシュ時に直ぐに水を流せず後悔するポイントになります。
対策
✔︎コストを優先ならタンク付きタイプ
✔︎使い易さ・デザイン優先ならタンクレス
✔︎0.5坪(1畳)以上の広さにする
トイレをタンク付きにするのかタンクレスにするかは何を優先するかによって変わってくるかと思います。
コストを優先される方はタンク付きトイレの選択が望ましいです。
我が家は1Fはタンクレス、2Fはコストを抑えるためにタンク付きタイプを設置しました。
二つの価格を比較すると本体価格は3万程度タンク付きタイプの方が安くかったです。プラスしてタンクレスタイプは手洗いの設置費用が発生するため、トータルでタンクレスタイプに比べ13万円程度のコスト削減になっています。
使いやすさやデザイン面を優先される方はタンクレストイレの選択が望ましいです。
特に掃除のしやすさやタンクに水を溜めなくても水を流せること、デザイン性などはコストが掛かっても得られるメリットとが大きいためタンクレスを取り入れたいポイントです。
タンク付きトイレを設置する場合は0.4坪では狭く感じますので、0.5坪の空間へ設置することにより快適に使用することが出来ます。
が家のタンク付きトイレを設置したトイレの大きさは間取りの関係で0.4坪にしました。従来よりもコンパクトタイプのトイレを選択しましたが、少し窮屈に感じます。
サブトイレで使用頻度が少ないので余り後悔はしていませんが、使用頻度が多く来客時にも使用するメインのトイレにタンク付きトイレを設置するのであれば0.5坪以上は必要だと感じました。
まとめ
今回はトイレのよくある後悔ポイント5選についてご紹介しました。
後悔ポイント5選
1.窓の設置
2.手洗いの設置
3.コンセントの位置
4.収納
5.タンク付きトイレの設置
トイレ回りの設備は導入することにより便利に使用することが出来ますが、今回ご紹介した様に取り付け方を間違えたり、デメリットを把握せずに設置してしまうことによって使いにくかったり、掃除に手間が掛かったりと後悔することがあります。
トイレに限らず後悔のない家づくりのためには事前にデメリットを把握し、対策することが重要です。
後々、後悔しない様に今回ご紹介した後悔ポイントと対策を家づくりの参考していただければと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。